【アテナ神】ギリシャ神話の女神の歴史と評判

アテナ神の歴史と評判

父であり最高神ゼウスから一番の寵愛を受ける知恵と戦いの女神

アテナ神

“アテナ神”とは、知恵、芸術、工芸、戦略、戦いをつかさどるギリシャ神話の女神。狩猟と月の女神アルテミス、炉の女神ヘスティアと並んで三大処女女神として有名でローマ神話ではミネルヴァに類似しています。父親・最高神ゼウス、母親・知恵の女神メティスの娘でオリンポス十二神の一人です。特徴は、黄金の兜や盾あるいは胸板を身に着け、長槍を手にしており、その傍らには勝利の女神ニケが付き従っています。

この女神の崇拝の中心はギリシャ都市・アテネですが、起源的には、ギリシャ民族がペロポネソス半島に南下する以前から、多数存在した城塞都市の守護神であったと考えられています。つまり、ヘレネス(“古代ギリシャ人”を呼称)は、ギリシャの地に固有だったこの神を、ギリシャの征服とともに自分たちの神として組み込んだのです。

アテナ神を都市の守護者とするポリス(都市国家)は、その神殿を都市の中心となるアクロポリス(小高い丘)
に築いたのでした。

例:パルテノン神殿(「アテナ・パルテノス」永遠に処女の純潔を守り続けるアテナ神)

パルテノン神殿
外部
パルテノン神殿 内部予想図
当時の内部予想図

★アテナ神の仰天誕生エピソード

アテナ神 誕生

アテナ神は、前述通り、最高神ゼウスと知恵の女神メティスとの間に生まれたとされていますが、実際の誕生は、ゼウスの頭から飛び出して生まれてきたのです。その経緯とは、ゼウスの正妻は、彼の姉妹の一人であるヘラであるが、ヘラを妃とする前に、最初に結婚した相手が「臨機応変の知恵の女神」メティスでした。ゼウスのために女児を身ごもりますが、ゼウスは不意に捕らえ、自分の腹の中に飲み込んでしまいます。これは、ゼウスが忌まわしい予言「父を倒し、代わりに息子が王となる」を断ち切るためにおこなったことですが、その結果、ゼウスは、知恵の源泉を自らの内部に持つこととなりました。しかし、不死であるメティスは、ゼウスの腹の中で生き続け、助言を与えるとともに、妊娠していた女児も胎内で成長を続けます。その内にゼウスは、激しい頭痛を感じ、自らの頭を斧でかち割ると、黄金の武具に身を固めた女神が飛び出してきたのです。これがなんと、その後ゼウスに最も信頼された愛娘となる女神アテナなのでした。

アテナ神のコイン紹介

テトラドラクマ銀貨 表面 テトラドラクマ銀貨 裏面

前450~前404年頃 テトラドラクマ銀貨
表面:兜にオリーブの葉をつけたアテナ神
裏面:中央にフクロウ、左上にオリーブの枝と三  
日月、右側に「AΘE」(アテネ)の文字

知恵とアテナ神の夜の姿を表す“ふくろう”が聖鳥であり、“オリーブ”は大地の恵み、そして“三日月”は月の最後の週に戦ったサラミスの海戦を示唆するあるいはふくろうを示す装飾物を表しています。また、「AΘE」は、古代ギリシャ文字で「ATHE(アテネの)」を表し、まさにアテネ市のエッセンスを凝縮したデザインとなっており、ユニバーサルコインの中でも評判を得ているコインの1つです。

スターテル金貨 表面 スターテル金貨 裏面

前323年~前316年 スターテル金貨 
表面:コリントス式兜をつけたアテナ神
裏面:ギリシャ神話の勝利の女神ニケ(ローマ神 
話ヴィクトリアと類似)
〈ΦIΛIΠΠOΥ〉(フィリッポスの)の銘記


T字型の鼻あて

時代を経るにつれ、デザイン様式が変化していったアテナ神。上記のデザインで注目すべきポイントは “兜”です。映画などで有名な、T字型の鼻あてを持ち、鶏冠や孔雀のような羽飾りを持つ古代ギリシャの兜は「コリュス」、もしくは「コリント式」兜と言われ、ローマ時代になって耳が露出し開口部も大きく取られ命令や周囲の状況がよくわかるように改善されました。これらは青銅で作られ、場所や時代によって様々なデザインが異なります。

このように何千年前に作られた小さなコインにも多くのロマン、ストーリーが詰まっています。古代コインから紐解かれる様々なストーリーにも着目し、より金貨へのご興味を深めていただけますとユニバーサルコイン一同としても幸いです。